第65章:頑張れマシュマくん
―3001年 4月7日 午後9時50分 路地裏―
「立てるか?」
マシュマは腰の抜けたリクヤをひょいと持ち上げた。
「あんよが上手。俺だけに。」
「は、ははは…」
リクヤは苦笑しつつもなんとか立ち上がった。そんな様子を遠くから見ている僕達。
「情けないッスね。」
クリスが呆れ顔でつぶやいた。
「無理もありませんよ、相手は人間そのものじゃないんだ。改造人間とはわけが違う。」
BMを構えながら僕はあたりを見回した。
「どうしたの?レッキ…」
ミサが僕を見上げている。
「え?…あ、いや…」
周囲から奇妙な気配を感じるだけだ。まだ何かがいるのか?
「そういや、なんで外にいるんすか?レッキ達を連れて散歩なんてしてる場合じゃないでしょ…」
リクヤがそう聞いてきた。
「散歩じゃねえよ、今からアリスを拉致する。」
「…へ?」
当然の反応だよな。
「詳しくは後で話す。早くコンサート会場へ走れ!早く!」
マシュマは強引にリクヤを僕に押し付けた。
「走れ!」
そう言った瞬間、マシュマの白い身体に何かがまとわりついた。
「マシュマさん!」
思わず声をあげる僕。
「俺は大丈夫だ!」
マシュマはまとわりついた何かをはぎ取った。インクのこびりついた紙だ。
「出てきやがれ、俺はマシュマ・スゥイーティーだ!チームパンドラの戦士だ!どーだ!興味深いだろぉ!?」
周囲に何か赤い人間が現れ始める。
「行こうレッキ、あの人なら大丈夫さ!」
リクヤがそう言った。
「く、くそ…」
走り出す僕達にマシュマは叫んだ。
「アリスを頼むぞ!!」
―午後9時54分 コンサート会場―
「やっと着いたぜ…」
リクヤは息を切らしていた。
「むっ!?」
クリスは後方をにらんだ。坊主頭の男が3人歩いてきた。
「新手か!?」
リクヤは拳銃を取り出す。
「自分も援護するッス…」
クリスも横に立つ。
「助かるぜ…レッキ、ミサ、お前達は先に中に入ってろ!ここは俺達で時間を稼ぐ!」
「わかりました。」
「観客や業務員もいるだろうが、多分ほとんど“敵”だ。注意しろ。」
―午後9時57分―
早足でコンサート会場のフロントを歩く。
「お客様、今は公演中です。」
業務員が駆け寄ってきた。僕は国家機関のバッジを軽く見せた。
「これは…失礼しました。」
「アリス様のコンサートは後何分で終わる?」
「後…約25分で―」
「間に合わない。」
僕は会場の裏口に出ることにした。
「き、きみぃ、こっから先は侵入禁止ですよ!」
業務員達を押しのけながらズンズン進む僕。
「ミサ、しっかりと付いてきなさい。」
…無反応。
「ミサ?」
また迷子になったか、そう思った時であった。
「きゃー!」
ミサの声だ。振り向くと、さっきの業務員がミサの腕をつかんでいる。
「あなた、人間じゃないんですね?」
ゴムのように伸びる腕を見て、うれしそうに業務員は目を輝かした。
「じぃつに興味ぶかぁあい!!」
さっきのリクヤのセリフ。
『観客や業務員もいるだろうが、多分ほとんど“敵”だ。注意しろ。』
コイツこそ人間じゃない…!!
「ミサ、あの時教えたアレ、やっちまいなさい。」
「え?…あっ!」
ミサは素早く掴まれた腕に片手を巻きつけた。
「えっ!?」
「てやあ!」
―ドタン!
ミサは右足を軸に業務員を床にたたきつけた。
「ぎゅう!」
業務員は気絶してしまった。ミサに護身術の合気道を教えといてよかった。
「レッキ、やりましたの!」
「偉いぞ。」
軽く頭を撫でてやる。
「お客様ああああああああああああああああああああ!!困りますねぇええええええええええええええええ!!」
業務員達がわらわらと迫ってきた。その手には斧や包丁が…
「よっと!」
「ひゃあ!」
僕はミサを抱きかかえた。俗にいうお姫様だっこである。
「やれやれ!」
全力で走る。
「お客様ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
業務員達が刃物を投げてきた。
「烈硬化!・関門!」
業務員の前に巨大な関門を作る。
―ガキン!ガキン!
刃物が当たる音が響く。人間じゃなきゃ入れませんよ。
「抜刀。」
ブチッと腕を引き抜く。
「よし…」
「レッキ!向こうからも来たよぉ!!」
「なんですと?」
見ると、反対側の通路から業務員が拳銃を持って走ってくる。
「面倒ですね。」
おぞましい笑顔は蒼の騎士団だけで充分だってのに。
「ひゃああ、どどどどどどうするのぉ!?」
「決まってるでしょ、ミサ、目をつぶってなさい。」
ミサは言われた通りに目をつぶる。
「全員ぶち殺す。」
―午後10時00分 路地裏―
「魔素摩呂拳・呼惡李座頭(こおりざとう)!」
―ぶあああっ!!
マシュマの両手が見えなくなった。高速でパンチを発動しているのだ。
―パキパキパキッ…!
赤い人間の一人が凍りついた。
「ふひぇえ!」
カチコチになった人間は悲鳴をあげた。
「虎兵パンチ!」
マシュマは躊躇もなくソレを粉砕する。
「うぉぉ、強いじゃねえかアイツ!」
「さすがはパンドラだ。これじゃあ、らちがあかねえ!」
残った人間達はグネグネとうごめきだした。
「お次はなんだ?」
マシュマは周囲を見回している。
「集合!」
突然の一声。人間達はチェスの駒のようになり、一点に集まった。
チェスの駒は器用に組み込まれ、まるでタワーのようになった。
パキパキパキ…脆い板が折れる音が響き、それらは人間の姿に変形していく。
「わたしは“キング・レッド”。ネシ様の右腕的存在で、あーる。」
その言葉を言い終えるまでに、キング・レッドの姿が完成したようだ。
赤い、とにかく赤い服装だった。赤い神官服に赤いマント、首には赤い十字架のネックレス、服装だけならまだしも、顔も髭も目も歯も髪もなにもかも真っ赤なのだ。キングなだけにこりゃまたご立派な髭を生やし、とってつけたような赤い王冠をかぶっている。
「目がおかしくなりそうだぜ。俺だけに。」
マシュマは目をパチクリさせる。
「やかましいわボケ。お前らは我が軍の邪魔的存在なので、あーる。」
キング・レッドは何故かむねをはりながら叫ぶ。
「まあいいや、俺の仲間達をどこぞに連れてったのか吐かせてやる。」
「ふはは、その必要はないので、あーる。何故ならおまえはここで捕まるからで、あーる。」
キング・レッドは人差し指を空に向かってさした。
「ナイト、カモン」
そして振り下ろした。
「…?」
ドンッ!
空中から“ナイトの駒”が落っこちてきた。
「あぶなっ!」
マシュマは間一髪で回避できたらしい。チェスの駒は地面にめり込んでいる。
「まだまだ行くぞ、チェックメイトまで数ターンもないので、あーる。」
―ドドドドドドドドドドドン!!!
チェスの駒が雨のように降り注ぐ。
「どういう仕組みなんだ!?準備不足だったか、まったくあまい考えだったぜ!俺だけに!」
「ゴチャゴチャ五月蝿いので、あーる。潰してくれようぞ!!はい、ナイト・どんどん・カモォン!」
―ドドドドドドドドドン!!
「わっ!うぉっ!くそっ!」
マシュマは必死で回避し続ける。
「ふぁーはっはっはぁ!…わたくし、自滅!!」
ズドンッ!
「ぎゃぼぉぬ!」
キング・レッドの真上にチェスがのしかかった。
「…え?」
マシュマは呆れた顔でそれを見ていた。
「バ…バカだコイツ…」
―ズドン!
「ぐぎゃあ!」
マシュマの片足にチェスがのしかかった。
「うおおおおおおお!!しまったあ!俺だけにィ!」
グイグイと引っ張ってもなかなか抜けない。通常の人間なら足は潰れているのだが…。
「畜生!動けねえ!くそぉ!」
白い身体をプルプルさせながら暴れるマシュマ。その背後に人影があった。蒼い軍服に水色の髪。
「…ん?…ゲッ!」
マシュマは後ろの存在に気づいた。
「ふはは、油断したな。」
復活したジャックがマシュマの足を踏みつけるチェスから飛び降りてきた。
「うぉわ!俺だけにヤバい!」
「死ね、閃光・ピス―」
「四方絶命砲!」
―ヴンッ!
マシュマの頭上を青い波動がかすめた。
「クッ」
ジャックはいつのまにか数メートル先の建物に張り付いていた。
「なんだキミか。慰謝料のこと、まだまだ根に持ってるよ、ジャック。」
月明かりが照らしたのは、レイン・シュバルツだった。
「レイン!」
マシュマは驚いた顔を作る。
「へぇ、国家機関にはマスコットもいるのか。」
「なぬ!?失敬なクソガキだな、俺だけに!」
マシュマを無視してレインはツカツカとジャックの元まで歩み寄る。
「なんだ、やる気か?」
ジャックはレインを睨む。
「ボクを恐れるのか?臆病者め。」
レインは少し機嫌が悪そうだ。
「レイン、このチェス分解してくれよ!」
マシュマの声にレインは振り向く。
「マスコットが気安くボクに命令するな!」
数分前
「え?え?」
驚くレインの目の前には、トークスとドゥルードが警備兵を連れて入ってくるところだった。
「弁償しやがれえええええええ」
大声をあげて突進してきた。
「みきゃあああ!」
レインは悲鳴をあげると窓を突き破り脱出した。
「おのれマシュマアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
そういった怒号を聞きながら、レインは逃げ出した。
そして今に至る
うん、レインが怒るのも無理はない。
「今のボクは少々気が立っているんだ。覚悟はいいかい?ジャック。」
「ふふふ、やはり貴様は蒼の騎士団のレイン・シュバルツのようだな。」
ジャックは無表情で笑いだした。
「気持ち悪い。」
「ほざけ。」
ジャックは張り付いた壁から離れ、一気にレインの懐に飛び込んだ。
「鬼光閃・烈破!」
レインの身体が回転しながら吹っ飛んだ。
「中和!」
レインは無邪気な笑顔を作る。
「何…?確かに手ごたえはあったぞ。」
無論、無傷だ。
「なんだかよくわからないけど、いい地形だね、この巨大チェス。」
地面にぶっ刺さったチェスの一つに飛び乗った。
「閃光…」
―シュバッ!
ジャックが消えた。
―ヒュンッ!ヒュンッ!ギュイン!
空を切る音が響き渡る。
「速い…気をつけろよレイン。」
マシュマは周囲を見渡している。
「わかってるよ…」
レインは処刑斧を構築した。
「あの時はやられたが、今回はそうは行かない…!!」
息を殺し、神経を集中させる。
「夢幻世界・“心理鏡”」
―ヴン!
レインの身体を青いオーラが包み込む。レインは目を閉じてブツブツと何かを唱えている。
「何をするか知らんが、俺の閃光を見切れるはずがない。」
“5秒前の”ジャックはそう言った。
「死ね。」
「今だ!分解!」
ドゴッ!
レインの腹を“今の”ジャックは突き抜けた。
「グフッ…攻略はできなかったか…だが…」
レインは白い歯を見せて倒れる。
―キキィィィ…
ジャックは目の前の壁スレスレで止まった。
「ふん……ん?」
―ブチブチブチ!
ジャックの身体からインクが噴き出る。
「バカな…ぐぼぁ。」
ジャックは奇妙な声をあげると壁にもたれて落ちてしまう。
「すげぇ、レイン、結果オーライだな、俺だけに。」
マシュマの言葉にレインは驚いたような顔をした。
「なにぃ?」
よろよろと立ちあがりながら、マシュマの元へ降り立った。
「ふふ、今、ボクを褒めたね?ふふ、まあね、ふふふ。」
得意そうに胸をはる。
「それもいいが、このチェスをどうにかしてくれ。」
「ふふ、天才的なボクに感謝したまえ。マスコット。」
「マシュマだ。」
レインはマシュマの上のチェスをいとも簡単に分解してしまう。
「ふぅ、助かったぜ。」
マシュマの足はぺったんこになっていた。
「礼には及ばないのさ、ふふふ」
そう言うレインの背後から、
「死ね。」
ジャックが飛びかかった。
「魔素摩呂拳・虎兵パンチ!」
ジャックの腹に波動が当たる、かに見えた。ジャックは一瞬で消え去った。
「こっちだ。」
上を見ると、ジャックが笑っていた。口の両端をピクピクと痙攣させ、真っ赤な口を見せている。
不自然な笑顔で、ジャックはレインとマシュマを睨みつけた。
「許さんぞ…この俺に生き恥をさらせおって…」
レインは一瞬たじろいだ。
「マスコット、ボクの手を放さないで!」
マシュマはすぐに応じ、レインの手を握った。
「閃光…」
『“分解!”』
「ライフル!!」
チュドォォォォォォォォォォォォン!!
路地裏一帯が派手に吹き飛んだ。
―午後10時10分 時計台向かい側 居酒屋前―
「…間に合った。」
レインは肝を冷やしていた。ジャックから数十メートル離れた場所、あの居酒屋に、レインとマシュマは移動していた。
「早く!アイツの能力は未知だ。俺達じゃ、まだ準備不足だぜ!俺だけにな!」
路地裏からは黒い煙が立ち上っていた。
「さあ、会場へ行くぞ、お前は本来牢屋にぶち込まれるべき存在だが、能力は役に立つ!ついてこい!俺だけにな!」
「わかったよ…マスコット。」
「マシュマだっつの。」
―同じころ コンサート会場内―
「うぎゃあ!」
BMで業務員の頭を吹っ飛ばした。
「お前で…最後だ!」
―ゴキッ!
「ぐっべぃ」
後ろから掴みかかろうとする業務員の首根っこを回し蹴りでへし折る。これで13人目。
「…ふん…」
辛いことは、前よりも殺すことに躊躇というものを持たなくなったことだ。
「レッキ…目を開けていい?」
「まだ駄目だ。」
青黒い顔で横たわる業務員を見ながら、僕はそう言った。
落ち着け…こいつらは人間じゃないんだ。首筋から流れ出ているのはインクじゃないか。こいつらはトランプ人間…。
しばらく歩くと、赤い扉を見つけた。
「もういいよ、目を開けて。」
ミサはゆっくりと目を開ける。
「さあ、行くよ。」
「うん…」
そして、僕とミサは目の前の扉を見た。
「ここが、会場の中に入る扉か…」
―午後10時12分 観客席―
重い扉を開けると、ちょうどアリスが歌っているところだった。
「呑気な歌姫様だ…まったく。」
ミサは周囲を見回して、何か神経を集中させているようだった。
「レッキ…この中の人達はみんな悪い人じゃないよ。狂気を感じないもの。」
「本当かい?」
「うん…」
ミサの体内に残ったアルテマの力か…。
「じゃあ、静かに行こうか、迷惑かけないようにね。」
「うん。」
それにしても…。
「わたしは行くよ あなたのもとへ」
「なくしてしまった思い出を取り戻すため」
「あなたのもとへ 今行くよ」
「失ったあなたと あなたとの思い出を」
「とりもどすために 今行くよ」
「忘れないわ あなたとの楽しい思い出」
「あなたが戦争にいくまでの 楽しい思い出」
「ねえ覚えてる? きれいな小川を飛び越えて」
「ねえ覚えてる? 花畑に寝転がって」
「ねえ覚えてる? あなたの優しい子守唄」
「わたしはあなたの子供に その歌を歌うのよ」
「わたしは行くよ わたしとあなたの子供のために」
「あなたとの楽しい思い出を」
「なくしてしまった思い出を取り戻すため」
なんて悲しい歌なんだ。僕の心の中に直接届くような歌声だ。
あなたのもとへ行くって…お母さんも死んじゃったのか?
「レッキィ…ヒック」
ミサが涙でグショグショになっていた。
「どうしたミサ?何故泣く?」
「悲しいよぉぉ…涙が止まらないよぉぉぉ、びえええええ」
「感情がとらわれすぎだぞ、ミサ…グスン…何だと!?」
慌てて鏡を見る。自分自身も涙を流していた。
「確かに悲しい気持ちでいっぱいだけど、あ、でも…ああ、悲しい。はううううう。」
よく見ると、観客の皆さんも涙を流している。これが念波唱歌か…。
「はううううう」
「びえええええ」
涙で目の前がかすんで見えるぜ畜生。
「ありがとうございます。」
歌が終わったみたいだ。
「ブ、ブラボォー!」
ミサが拍手をした。
「ワ―――――ッ!!」
その後すぐに観客達も拍手喝采だ。
「えへへ…」
アリスは嬉しそうに笑みを浮かべた。
「はうう、ブラボー!ブラボッ……ハッ!ミサ、こんなことをしてい場合じゃないぞ。」
鼻をかみながら僕はミサにそう言った。
「おっと、そうでしたの!」
その時だった。
バリーン!
コンサート会場の窓という窓から、赤い人間が飛び込んできた。それらはまるでマネキンのようである。
「えええええ!?」
「何だ!?」
僕とミサはそれぞれのリアクションをとった。
「うわ――――!」
「きゃ―――――!」
観客達は絶叫した。
「トランプ人間か…!!」
赤い人間はアリスめがけて襲いかかった。
「ヒッ…」
アリスは目を閉じる。
「ミサ!パチンコ作れ!」
「おっけい!」
ミサは自分の身体を軸に、両腕を伸ばしてパチンコを作った。
「レッキ!」
「よし!」
両手につかまり、僕は照準を合わした。
「発射準備完了!」
「了解!“ミサバージョン・レッキ・ミサイル”発射!」
ドォォン!すごい勢いでレッキミサイルは発射される。
「神技神腕、激震打!」
アリスに触れる寸前の赤い人間をぶっ飛ばす。
「ぐぎゃあ!」
赤い人間は粉々に飛び散ってしまった。
「あ…あなたは…」
アリスは目をパチクリさせた。
「どうも、国家機関です。」
軽く会釈。
「レッキ!まだ来るよぉ!」
ミサが走ってきた。後ろから赤い人間が追いかけてくる。
「ミサ、後ろ!」
「あいさー!アルテマトルネード!」
ミサは片手をバネのように渦巻き状に変形させ、赤人間にぶつけた。
「ぎゃああ!」
赤人間は回転しながら粉微塵になった。
「思ったより脆いようだな。ミサ、こいつらは化け物だから、痙攣しないな?」
「許せる範囲ですの!」
うん、よろしい。
第66章へ続く